おまけQ&Aコーナー
(1)カジキは白身?とは鋭い突っ込みで参ったのポーズ。
食品微生物学(医歯薬出版)s51 のp362〜にアレルギー食中毒の詳細が記載されていました。
モルガン菌によるヒスタミン産生実験によると、マグロ・サンマが一番で3200-6400ppmついで、かつお・あじ・さば・カジキ・とびうおで3200ppmとなっております。コノシロ・スズキ、鮭、ボラでは少なく、200ppm程度しか産生されません。トビウオやカジキが赤身かどうかは難しいところですが、一応ヒスタミンの産生しやすい魚ということで赤身っぽい魚に入れてしまうのでしょうか。
(2)ヒスタミンは低温でも産生するのでは?
まさかとは思ったものの次の記述もありました。
サンマみりん干し製造実験
−モルガン菌汚染調味液による実験−
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調味液漬込み ヒスタミン
(16hr)温度 乾燥温度 1日目 2日目 3日目 4日目
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5℃ 5℃ 微量発生
27℃ 5℃ 400ppm 500ppm 1000ppm 1500ppm
27℃ 27℃ 500ppm 1000ppm 1600ppm 3000ppm
27℃ 37℃ 700ppm 1100ppm 1800ppm 3200ppm
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*この数値はグラフより読み取ったので、おおよそのものです。
この実験は、調味液への漬け込み温度がその後のヒスタミン産生量に
大きくかかわっていることを示しています。まさにたかいさんのご指摘の
とおり、汚染具合によっては冷蔵中でも徐々にヒスタミンが産生されて
いた可能性があります。
試してみても面白そうですね。