尺八各論 本文へジャンプ
(2a)音を大きくしたり小さくしたりする方法

ズバリ、管尻を上げたり下げたりすることです!!!
1 第3章での説明
「第3章 (2-a)唇の歌口への近づけ方、大きな音の出し方」において、大きな音を出すためには管尻を上げ,たり、壁に向かって大きな声を出すようにして吹く、と説明しましたが、まさにそれです。音を大きくしたいときには管尻を上げ、音を小さくしたいときには管尻を下げるわけです。管尻を上げると肺からの息が何の抵抗もなくスポーンと歌口に当たり、音が大きくなります。反対に管尻を下げると、口の中で抵抗が生じます。

2 実際に練習してみてください
 乙ハーーと吹きながら、管尻を上げると音が大きくなり、管尻を下げると音が小さくなるはずです。


3 岩田卓也氏の哀歌と藤原道山氏のリベルタンゴ
 岩田卓也氏は京都で開かれた尺八世界大会で世界一を獲得した方ですが、YouTubeでの「哀歌」の吹き方を見ると独特です。管尻を上げたり下げたり、何なんだこれは?変な吹き方だあり得ない、かっこ悪、なんて言ってしまいそうですが、多分、音の強弱を目いっぱいつけるために激しく上げたり下げたりしているのだと私は思います。穏やかに吹く藤原道山氏のYouTubeでのリベルタンゴでも、やはり穏やかながら管尻を上げ下げしています。最後の吹ききりでは、管尻を思い切り上げています。
 お二人の吹き方を何度も見比べながら、管尻の上げ下げで音の強弱のつけ方の雰囲気を学んでいきましょう。