尺八各論 本文へジャンプ
(6d)開く吹き方 その4 モアイ像のように構える


 モアイ像をじっと見てみましょう。何を考えているのでしょうか、何をしようとしているんでしょうか?くっと顔を真正面よりも上に上げて、何か力強い意志を感じます。
 このカマエは、開く吹き方に沿ったカマエです。のどがよく開きます。歌手もたいていこのようなカマエをしています。あごが出てへばったわけではありません。あごをくっと上げてのどを広げて吹きましょう。うつむいて吹く場合でも、あごをくっと上げて吹いてやるとのどが開いていい音となります。

前頁(6C)開く吹き方 その3 パクパク吹き)の項で次の図、譜面台を目一杯上げて吹こう、をお示ししております。また、

 次の第4章尺八ワンポイントの(2a)音を大きくしたり小さくしたりする方法 の項で、次の図をお示ししておりますが、似ていますね。譜面台を上げる。管尻を上げる。するとつられて顔面も上がり、大きな音になるんです。
モアイ像のように構えれば、のどが広がり、おおらかな音、澄み切った音が広がるはずです。試してみてください。